新しく家を購入したり賃貸住宅を借りる時に、できるだけ運気の良い家に住みたいと思うのは当然のことです。
新しい生活がうまくいくもいかないも、家相によって左右されるとしたら事前に知っておきたいですよね。

そこでこの記事では、運気を上げる家相について紹介します。
家相と風水ってどう違うの?

家相とよく混同されて理解されているのが風水です。
この二つはよく似た概念ですが、細かく調べてみるとそれぞれが異なります。
ざっくりと説明すると、住む土地の地脈や地勢、気候など自然のエネルギーを上手に取り入れて運気を上げるのが風水です。
一方家相とは、住む土地を変えることをせず、その場所に生活することによってどんなライフスタイルを過ごすことになるのか追求したものです。

つまり、土地の良し悪しを判断するのが風水、家の間取りなどに限定したものが家相と理解してください。
風水は古代中国の教えから来ている
そもそも風水とは古代中国の教えから来ています。
中国は非常に広い土地があるため、できるだけより良いエネルギーを持っている土地や環境を選ぶことを重視しています。
風水では土地そのものや家具の配置などを大切にしていて、考え方としては「吉」を大切にしています。
家相とは日本独自に発達した考え方
家相とは風水を基準として、そこからさらに日本で発達した独自の思想です。
日本は中国と違って国土が限られているため、土地や環境を選ぶ事が難しい場合がほとんどです。
そこで自分が住むことになったエリアでいかに生活の中の不便を解消するか、ということを最大のテーマとしているのです。
「吉」を追求する風水とは異なり、「凶」を避けることを主に考えているというわけです。
家相考えるために絶対に抑えておきたい4つのポイントを紹介


それでは具体的に家相を見るうえで、知っておきたいポイントについて4つ紹介します。
まずは鬼門と裏鬼門、宅心を意識して
家相で大切な事は、鬼門と裏鬼門、宅心に気を付ける事です。
鬼門とは家の中心からみて北東の方角、十二支で言うと丑寅(うしとら)の方角北東になります。
反対に裏鬼門とは南西の方角であり、十二支では申未(ひつじさる)に該当します。
そして宅心は住宅の真ん中です。
この3つの場所には玄関、トイレ、キッチンを置かないようにしてください。
正中線と四隅線には不浄なものを設置しない事
家の中心から南北-東西に引いた線を正中線と呼び、家の中心から南西-北東、南東-北西に引いた線を四隅線と呼びます。
この正中線と四隅線には不浄なものを置かないというのも大切なポイントです。
ここで言う不浄なものとは主に水回り、例えば便器、シンク、排水溝などがあたります。
またコンロやゴミ箱も不浄なものに含まれます。
さらに門、玄関、ドア、窓などの開口部も正中線と四隅線上に設置するのはNGです。
なぜなら、玄関やドアなどは幸運や不幸を招き入れる場所と解釈されていて、「正中線または四隅線上にある入り口からは不幸が舞い込む」と考えられているからです。
「欠け」と「張り」について理解する
次に「欠け」と「張り」についても知っておいてください。
家相を考える時には家の間取りだけではなく、家の構えそのものも非常に重要です。

この構えというのは家の形のことを表していますが、基本的にはできるだけ凸凹がなく、綺麗な長方形などが理想とされています。
なぜ凸凹が良くないのでしょうか?
それは、家を人の生活を守るための器として考えると理解しやすいかもしれません。
凸凹していて形の悪い家は見るからに不安定であり、そういう家には良い気が集まらないと考えられています。
家相では凹のことを「欠け」凸のことを「張り」と呼びます。
さらに厳密に説明すると、欠けとは、「建物の一片の長さの2/3以下でへこんでいる部分」のこと、張りとは「建物の一片の長さの1/3以下で出っ張っている部分」のことです。
基本的に欠けは凶相であり、張りは吉相とされています。
しっかりとした家を建てるためには凹凸はある程度仕方がないことですが、その方角には特に注意が必要です。
張りや欠けを考える際に特に注意したい方位が、北東の「表鬼門」と南西の「裏鬼門」です。
鬼門方位に凶相とされている欠けを設置してしまう事は大凶相であり、絶対に避けたいところですね。
金銭的なトラブルやご近所さんとのもめ事など起こさないためにも、鬼門方位には小さな欠けも絶対に設けてはいけません。
鬼門方位欠けを設置するのがNOというのであれば、張りなら良いのでしょうか?
残念ながら、鬼門方位には張りも設けることはできません。
鬼門以外であれば確かに張りは吉相ですが、鬼門は張りも欠けも凶であり設けることができないとなっているからです。
それぞれの部屋の用途によって適した方位が決まっている

家相では部屋の種類によって、吉方位と凶方位があると考えられています。
例えば寝室を例に挙げて紹介しましょう。寝室は1日の疲れを癒す場所として重要視されています。
北に寝室がある場合には夫婦仲が深まる、西に寝室がある場合はぐっすりと寝る事ができて疲れがよく取れると考えられています。
さらに東の寝室は活力を与えてくれると言われているため、それぞれライフスタイルや目的にあった場所を選ぶと良いでしょう。
唯一、寝室に向かないとされているのが南です。なぜなら南は大きく上昇するエネルギーを持っている方角であると考えられているため、寝室とは相性がよくありません。
しかし、南側に寝室があるのが絶対にダメなのかと言うとそのようなわけではなく、人付き合いを高めたいと考えている場合にはとても良い方位になるのです。
家相が良い間取りについて具体的に考えてみよう

家相を見るうえで知っておきたい4つのポイントを抑えてもらったら次に、家相が良い間取りについて細かく解説していきたいと思います。
玄関
まず家の出入り口である玄関は非常に大切な場所です。
玄関やドアなどは幸運や不幸を招き入れる場所と解釈されていますから、鬼門や裏鬼門は避けたほうが良いでしょう。
さらに気が強すぎることから、正中線上と四隅線上も避けたほうがベターです。
また玄関を設置する際には、吉を表している「張り」で設置すると良いでしょう。

キッチン
正中線と四隅線には不浄なものは置かないというルールから、ここにキッチンを持ってくるのはあまり良くありません。
さらに西と南西(鬼門)は避けたほうがよいでしょう。
なぜなら日が沈んでいく西はエネルギーが衰退して行く方角ですから、活力となるエネルギーを摂取するための食事を作るキッチンには向かないとされているのです。
また、キッチンは南東に置くと健康運がアップすると考えられています。

トイレ&お風呂
トイレやお風呂をはじめとする水回りは「穢れを流す場所」となっています。
そのため鬼門と裏鬼門、正中線上は避けたほうがいいですね。
また四隅線には不浄なものは置かないというルールにより、四隅線もできれば避けたいところです。

リビング
家族が集まってくつろぐ場所であるリビングについてはそれほど制約はありません。
というのもリビングには家相的に凶位となる方位は特にないとされているからです。
というわけで、過ごしやすさを第一に考え、日当たりや風通しが良い南東・南・南西あたりに配置するのが健康的な生活を送る上でのポイントと言えるでしょう。

寝室
最後に寝室についてです。
人生の3分の1は睡眠であることから、しっかりとした睡眠環境がなければ心身ともに大変な悪影響を与えてしまうこともあります。
寝室は1日の疲れを癒してリラックスするために大切な場所ですから、それぞれ目的に応じて設置するとより効果的です。
例えば北側は夫婦円満になりやすいという家相であるため、若い夫婦にお勧めの場所です。
東の寝室は活力を与えてくれると考えられていることから、子宝に恵まれやすい方位となっています。
そして太陽が沈んでいく西を寝室を設置すると自然と睡眠に対しても効果が高まり、疲れがとれやすいとされているのです。
最後に南側ですが、上向きのエネルギーを持っているため寝室には向いてないと考えられています。
ここに寝室を設置すると、生活が徐々に派手になってしまう傾向にあるのです。ただし、人付き合いを高めたいと考えている場合にはとても良い方位とも言えるでしょう。
北西は夫婦円満に関して吉方位となっていて、特に主人が主寝室を構えると吉方位になります。南西は女性に対して吉方位となっているので、母親の主寝室にすると吉方位となって効果が出てきます。
具体的には子育てがうまくいって、リラックスした家庭の雰囲気を醸し出す事ができるはずです。
北東は鬼門の方位とされていますが、寝室では基本的に悪影響を与えることはありません。
寝室で寝る時に枕の向きを考えなければなりませんが、家相では北枕は吉と言われています。
北枕は縁起が悪いと言って避けられる傾向にありますが、実際には北枕は運気がいいと考えられています。
なぜ北枕が縁起がいいと考えられているかといえば、北は冷気が来る方向となっていて、北枕にすると眠りやすいと考えられているからです。

このようにそれぞれの部屋を家相の考えを採用して上手に配置することで、縁起の良い家をつくり日々の効果を高める事ができるのです。
ただし、鬼門に張り欠けがあると全てがうまくいかずに全てを台無しにして凶相に転じることがあるためくれぐれも注意が必要です。

家相に縛られすぎず参考程度に考えて!

この記事では家相の基本的な考え方や部屋の配置における具体例などについて紹介してきました。
家相の概念を知っておくだけでもお家選びや間取りの決定に役に立つ事がわかっていただけたかと思います。
しかし日本おいて家相を全て取り入れた家に住むのはほぼ不可能と言ってもよく、ある程度妥協することも大切です。

あまり家相に束縛される事なく、参考程度に考えておいた方が幸せかもしれません。