SBI証券と楽天証券、おすすめはどっち?比較内容からおすすめな人の特徴も解説

「証券投資を始めたいけど、SBI証券と楽天証券どちらがいいの?」

多くの初心者はこのような疑問を持つかもしれません。実際、SBI証券と楽天証券は人気があります。しかし、人によって投資方法は違うので、どちらがよいのか一概には言えません。

リアルタイムで変動する株価をみて短期的な利益を追求したい人もいれば、長期的な安定収入を求めて投資したいと考える人もいます。

どちらの投資が絶対的に優れているとは言えないのと同じで、証券会社の選び方も一人ひとりの投資スタイルや目的に合わせて選ぶべきです。

Best Picks編集部

そこで今回は、SBI証券と楽天証券を比較しつつ、それぞれの特徴からどんな投資スタイルに向いているのか解説します。

目次

SBI証券と楽天証券の比較

SBI証券楽天証券
口座開設数1,046万以上924万以上
取扱株数国内株:4箇所
外国株:9ヶ国
投資信託:2,600以上
国内株:2箇所
外国株:6ヶ国
投資信託:2,600以上
クレカ積立
(ポイント還元率)
三井住友カードで可能
(0.5%〜5%還元)
楽天カードで可能
(0.5%〜1.0%還元)
NISA IPOありなし
つみたてNISA195本192本
iDeCo38本32本
取引手数料55円〜55円〜
IPO89社65社
少数株取引S株
55円
かぶミニ
11円
ポイント投資投資信託のみ投資信託・国内株・米国株・BO
アプリ最大8つのアプリを使う必要あり基本1つのアプリでOK

※2023年6月現在

口座開設数:SBI証券の方が多い

※2020年10月末以降SBIネオトレード証券の口座数含む

SBI証券楽天証券
口座開設数1,046万以上924万以上
参考1:https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/irpress/kessanshiryou_230804.pdf
参考2:https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20230802_01.pdf
口座数が多い証券会社のメリット

口座数が多いことは、多くの顧客が証券会社を信頼しているといえます。多くの顧客データが集まることで、新しいサービスの開発や、顧客の傾向を分析し、それに基づいた適切な商品開発を行えるのがメリットです。

楽天とSBIは2023年10月に国内株式の取引手数料を0円にする予定です。口座開設数が多い両社が市場の競争力を保つための戦略と考えられます。

Best Picks編集部

国内株式手数料の取引が0円のサービスを開始するなど、口座開設数が多い証券会社からは、今後の商品開発に期待できます。

取扱株数:SBI証券の方が多い

SBI証券楽天証券
国内株札幌証券取引所
東京証券取引所
名古屋証券取引所
福岡証券取引所
東京証券取引所
名古屋証券取引所
外国株9ヶ国6ヶ国
投資信託2,654件2,619件
FX全28通貨ペア全28通貨ペア

SBI証券は3ヶ国多くの外国株を取り扱っているため、多様な投資戦略を組むことができます。多くの銘柄から選びたい中級者にはSBI証券がおすすめです。

ただし、外国株を主要な取引対象とする場合、他の証券会社も検討して比較することをおすすめします。

外国株にはリスクの高い商品も含まれるため、投資初心者の方は、外国株よりもリスクの少ない投資信託の商品を比較することを考慮してください。

Best Picks編集部

SBI証券は中級者向け。初心者は投資信託から比較検討するといいでしょう。

クレカ積立:貯まるポイントの最大還元率はSBI証券の方が多い

SBI証券楽天証券
使えるクレジットカード三井住友カード楽天カード
貯まるポイントVポイント楽天ポイント
ポイント還元率0.5%〜5.0%0.5〜1.0%

両社ともクレジットカードのランクによりポイントの還元率が変動します。SBI証券の場合は、年会費のかかる「プラチナプリファードカード」を利用することで、5%の還元を受けられます。

スクロールできます
楽天
プレミアムカード
三井住友カード
プラチナプリファード
楽天カード三井住友
カード(NL)
還元率1%5%0.5%0.5%
年間費税込11,000円/年33,000円/年0円/年0円/年

ポイント還元率が高くなるにつれて、カードの年間費維持費も高くなります。また、無料のカードで積み立てをする場合、「SBI」と「楽天」の還元率はともに「0.5%」です。

Best Picks編集部

年間費無料のクレジットカードで積み立てをするのなら、普段から多く利用しているカード会社を選びましょう。

NISA:SBI証券がおすすめ

SBI証券楽天証券
国内株式手数料買付・売却無料買付・売却無料
投資信託手数料買付・売却無料買付無料
IPOありなし

NISAを利用してのIPOの投資をしたい場合はSBI証券がおすすめです。また、投資信託についてもSBI証券であれば買付・売却共に手数料無料で行えるのが魅力と言えます。

つみたてNISA:資金管理を週ごと行いたいならSBI証券がおすすめ

SBI証券楽天証券
取扱商品数188件187件
最低積立金額100円から100円から
積立頻度毎日・毎週・毎月毎日・毎月

つみたてNISAは、商品数や最低積立金額に大きな差はありません。ただし、SBI証券であれば毎週積立てができることがポイント。

運用時の金銭の管理を週ごと行い人にはSBI証券の方がおすすめです。

iDeCo:信託報酬を抑えるならSBIがおすすめ。

SBI証券楽天証券
取扱商品数38本32本
運営管理
手数料
0円0円
ポイント還元対象外対象外

iDeCoを始める場合は、両者ともに差はありません。ポイントもiDeCoの場合対象外となっております。

ただ、SBI証券では、楽天証券では取り扱いのないeMAXIS Slimシリーズを8商品取り扱っています。eMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の運用コストを目指しており、信託報酬が低いことが特徴です。

ファンド名信託報酬
三菱UFJ国際-eMAXIS
Slim 米国株式(S&P500)
0.09372%
以内
三菱UFJ国際-eMAXIS
Slim 先進国株式インデックス
0.09889%
以内
Best Picks編集部

eMAXIS Slimシリーズを購入したいのならSBI証券がおすすめです。

取引手数料:1日定額コース(デイトレードをする)ならSBI証券の方が安い

SBI証券楽天証券
約定(売買成立)
ごとの手数料
55円〜1,070円55円〜1,070円
1日定額コースの手数料100万円まで:無料
200万円まで:1,238円
300万円まで:1,691円
300万円超え:+100万円ごとに295円
100万円まで:無料
200万円まで:2,200円
300万円まで:3,300円
300万円超え:+100万円ごとに1,100円

通常の取引における手数料は両社とも同じ価格で取引できます。金額が変わるのは1日定額コースの手数料かつ、高額の取引になった時。

1日定額コースはデイトレードをおトクに運用できるコースなので、デイトレード重視の方はSBI証券がおすすめです。

IPO:取引の練度によりおすすめが異なる

SBI証券楽天証券
2022年取扱実績89社65社
事前入金必要必要
抽選方法1.資金比例抽選2.IPOチャレンジポイント完全平等抽選
キャンセルの可否不可可能

IPOはその人気から、抽選となるケースが多いです。SBI証券と楽天証券ではそれぞれ抽選方法が異なり、SBI証券は申込資金が大きいほど有利になる抽選方法で、楽天証券は100%平等な抽選方法になります。

そのため、IPO取引に慣れている人はSBI証券、これから始めたい人にとっては楽天証券の方がおすすめと言えます。

少数株取引:お試しで始めたい人には楽天証券がおすすめ

SBI証券楽天証券
手数料55円11円

一般的に株式取引は、100株単位で取引されます。SBI証券では100株に満たない株の取引を「S株」として、楽天証券では「かぶミニ」として売買可能になっています。

以前はSBI証券のみが行っていましたが、楽天証券でも少数株取引が可能になったことで、選択の幅が広がりました。手数料については楽天証券の方が安いため、お試しで始めたい方には楽天証券がオススメです。

ポイント投資:楽天証券の方が使える投資先が多い

SBI証券楽天証券
使えるポイントVポイントdポイントVポイント楽天ポイント
投資先投資信託のみ国内株
米国株
投資信託
バイナリーオプション

貯まったポイントで投資するのであれば、楽天証券の方がおすすめです。

SBI証券は使えるポイントの種類こそ多いものの、投資信託のみにしか使用できないことが特徴。これに対して、楽天証券であれば国内株や米国株にも使用でき、ポイントでの幅広い運用ができるため現金を使わず投資したい人にもおすすめです。

アプリ(使いやすさ):楽天証券がおすすめ

SBI証券楽天証券
SBI証券 株 アプリ
SBI証券 米国株 アプリ
HYPER FXアプリ
HYPER 先物・オプションアプリ取引所
CFD アプリ -くりっく株365
SBI証券 先物・オプションアプリ
iSPEED
iSPEED FX
iSPEED 先物OP
iSPEED for iPad

楽天証券はスマホ(Android・iPhone)、iPadで「iSPEED」というアプリを使用できます。アプリ一つで検索、買い、売り、特定口座・NISA口座の指定ができ使いやすいと評判のアプリです。

これに対して、SBI証券では国内取引に「SBI証券株アプリ」、米国株取引に「SBI証券米国株アプリ」と取引の種類により異なるアプリを使わなければなりません。

取引ツールの性能自体は大きな差はありませんが、アプリの使いやすさで言うと楽天証券の方がおすすめです。

Best Picks編集部

使いやすさ重視!で考えるなら楽天証券がおすすめです。

SBI証券がおすすめな人、楽天証券がおすすめな人について解説!

SBI証券がおすすめな人楽天証券がおすすめな人
NISA・つみたてNISAを利用する人
様々な取扱商品を見たい人
クレカ積立をしたい人
IPOを購入したい人
少数株取引がしたい人
国内株と米国株を中心に利用したい人
ポイント投資がしたい人
アプリ・ツールの充実を求める人

SBI証券がおすすめな人

ここではSBI証券がおすすめな人を紹介します。

NISA・つみたてNISAを利用する人

SBI証券であれば、投資信託でNISAを利用しても売却手数料が無料になる、NISA IPOがあるなどのメリットがあります。

さらに、つみたてNISAであれば積立頻度で毎週を選べることから金銭の管理を週単位でできるのも魅力の一つです。

NISA関連の充実度は楽天証券よりもSBI証券の方が高いため、新NISAを含むこれからのNISAに備えたい人はSBI証券がおすすめです。

様々な取扱商品を見たい人

SBI証券は、米国株だけでなく韓国株やベトナム株など、様々な国の商品を取り扱っています。

楽天証券では外国株が6ヶ国となっているので、様々な種類の取扱商品を見たい方、比較検討したい人には9ヶ国分の外国株があるSBI証券がおすすめです。

クレカ積立をしたい人

SBI証券は、クレジットカードを使用して積立投資をするクレカ積立ができます。100円〜5万円まで、1円単位で積立できるので小さく始めたい人も活用できることがポイント。

毎月自動で積立ができ、手間がかからない上クレジットカードのポイントも貯まっていくことが特徴。三井住友カードを使用すれば、最大2%のポイント還元が受けられるため、クレカ積立をしたい人におすすめです。

IPOを購入したい人

新規の上場企業の新株を購入する、IPOを利用したい場合はSBI証券がおすすめです。IPOは上場直後に大幅に値上がりすることもあり、人気が高く抽選になることもあります。

楽天証券ではIPOの取扱銘柄数が少ないため、IPOを中心に行いたい人にはSBI証券をおすすめします。

楽天証券がおすすめな人

ここでは、楽天証券の方がおすすめな人を紹介していきます。

少数株取引がしたい人

楽天証券であれば、少数株取引の手数料が11円と、SBI証券に比べ5分の1程度の手数料で運用できます。

小さい取引から初めて、勝手がわかってから大きめの取引をしたい、という人にとっても楽天証券はおすすめなので活用してみましょう。

国内株と米国株を中心に利用したい人

外国株に関してはSBI証券の方が多いと比較の部分でお話しましたが、国内株と米国株に関しては、楽天証券でも引けを取りません。

国内株と米国株をメインに運用するのであれば、取引の手段が多い楽天証券の方がおすすめです。

ポイント投資がしたい人

ポイント投資がしやすいのも楽天証券ならではのメリット。SBI証券では投資信託のみですが、楽天証券であれば国内株、外国株、バイナリーオプションなど幅広い場面でポイントが使えます。

また、楽天銀行や楽天カードと併用し、いわゆる楽天経済圏で利用することで楽天ポイントが多く溜まるため、現金を使わずポイントのみで投資したい人にはおすすめできます。

アプリ・ツールの充実を求める人

アプリ・ツールの使いやすさと機能においても楽天証券に軍配が上がります。

WindowsやMacで使える「マーケットスピード」は、リアルタイムに豊富な情報を習得し、投資活動の助けになってくれます。

スマートフォンで使用できる「iSPEED」は、1日1,000本以上のニュース配信を行っており、どこでも快適に取引できることが特徴のアプリ。

上記のように、楽天が出しているアプリ・ツールは日常の中でも使いやすいものが多いため、充実を求める人におすすめです。

SBI証券と楽天証券の使い分け方法

SBI証券と楽天証券を使い分けることで、恩恵が得られる場合もあります。ここでは、一例を紹介しましょう。

NISA口座と特定口座で分ける

NISA口座をSBI証券で登録し、特定口座を楽天証券で登録するとNISAの上限金額を越えた投資がしやすくなります。

課税となる特定口座を運用しておくことで、損益通算ができ節税に繋がるケースもあります。まずはNISAで非課税の状態から初めて、ノウハウが溜まってきたら新たに口座を解説するのも一つの手です。

メイン口座とポイント投資用で分ける

金銭を使っての投資口座をSBI証券にし、ポイントを使っての投資口座を楽天証券にするという使い分けをすることで、リスクを最小限に使い分けが可能です。

SBI証券ではポイント投資ができないものの、Vポイントやdポイントが貯まるため、おトクにポイ活したい人にも使い分けがおすすめできます。

それぞれにクレカ積立をする

三井住友カードと楽天カードを両方持っている場合は、両方でクレカ積立をすることで、ポイント還元を受けられます。

両方ともカードのグレードによってポイント還元率が上がり、SBI証券については最大5%ものポイント還元を受けられるため、クレカ積立で賢く運用できれば買物などに転用できます。

SBI証券と楽天証券を比較する時によくある質問

最後に、SBI証券と楽天証券でよくある質問を見ていきましょう。

初心者にはどちらがおすすめ?

楽天証券の方がおすすめです。初心者向けのサービスが充実しており、ポイント投資から始められるためリスクが少ない状態で取引を学べます。

また、楽天証券には無料でFXを体験できるサービスもあり、新しい可能性をリスクゼロで広げることも可能と、これから始めたい人には特におすすめです。

途中で乗り換えはできるの?

できます。証券の乗り換えは、大きく以下のステップで行われます。

  1. 勘定廃止通知書を発行する
  2. 新しい口座に申込みをする
  3. 書類を送付する

特に最近では新NISAの導入にあたり、楽天証券からSBI証券に乗り換える方も増えてきてい

一般NISAとつみたてNISAはそれぞれ利用できるの?

2023年現在ではできません。NISA口座は一人につき1口座と決まっており、一般NISA、つみたてNISA、のいずれかしか利用できないことになっています。

しかし、2024年1月からの新NISA開始後は、一般NISAとつみたてNISAの併用が可能になります。

まとめ

今回はSBI証券と楽天証券を比較しました。SBI証券はNISA利用がしやすく、商品数が多いことから選択肢の多さを求める人におすすめ。楽天証券はアプリが使いやすく、ポイント投資もできるため初心者の方におすすめです。

それぞれの特性を理解し運用、慣れてきたら使い分けをしてみましょう。

Best Picks(ベストピックス)では、この他にも多くの証券投資に関する情報を発信しています。損をしないための情報が満載ですので、ぜひ参考にしてください。

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