マッチングアプリには、注意すべき人物が存在し、関わることで金銭的・精神的な被害を受ける可能性があります。
理想の出会いを実現するためには、こうした注意すべき人物の特徴や手口を事前に把握しておくことが不可欠です。
本記事では、マッチングアプリに潜む注意すべき人物を、男女共通・男性向け・女性向けの3つの視点から紹介します。
さらに、彼らの言動の特徴についても詳しく解説するため、自分の安全を守るための参考にしてください。
マッチングアプリに要注意人物が潜む理由とは?

真剣に出会いを求める多くの人々が利用するマッチングアプリには、なぜ要注意人物や危険人物が存在するのでしょうか。主に以下の2つの理由が考えられます。
不特定多数の異性と出会いやすい環境
大手のマッチングアプリは、数百万人から数千万人の会員が利用しており、多様な異性と出会いやすい環境を提供しています。しかし、このような広範なユーザーベースは、注意すべき人物にとっても都合の良い環境となっています。
彼らは目的を達成するために多くの異性に接触し、結果的にマッチングアプリはターゲットを見つけやすい場になっているのです。
恋愛感情を悪用しやすい状況
「恋は盲目」という言葉の通り、恋愛感情に支配されると、冷静な判断や理性が低下しやすくなります。注意すべき人物は、その恋愛感情を巧みに利用し、自分の目的を達成しようとします。
第三者から見ると「そんな怪しい手口に引っかかるはずがない」と思える状況でも、恋愛感情に囚われた当事者は、冷静さを失いやすくなります。相手を失いたくないという思いから、注意すべき人物の誘いや要求を受け入れてしまうケースも見られます。
【男女共通】マッチングアプリに潜む要注意人物一覧

要注意人物の概要を具体的にお伝えします。
まずは男女共通してターゲットにされやすい要注意人物の属性として、以下の4種類があることを把握しておきましょう。
それぞれの特徴を詳しく解説します。
①宗教・マルチビジネス・投資の勧誘
マッチングアプリには、宗教勧誘、マルチ商法、投資勧誘などを目的とする注意すべき人物が潜んでいます。一見すると恋人を探している一般ユーザーと変わらないものの、実際の目的は異なります。
これらの勧誘者は、マッチング後のメッセージや実際に会った際に「実はこういう話があって……」と切り出し、正体を明かします。中には、何度もデートを重ねて信頼関係を築いた後に勧誘を行うケースもあり、緻密に計画された手口で活動する、注意が必要な存在です。
近年では、結婚話が進展した段階で投資を持ちかける「ロマンス詐欺」が増加しています。関係が深まるほど相手を疑いにくくなり、被害につながりやすい巧妙な手口です。
マッチングアプリを利用する際は、相手の言動や意図に注意を払い、不審な勧誘には十分に警戒することが重要です。また、信頼できるプラットフォームの利用や、個人情報の取り扱いにも十分注意が必要です。
②写真詐欺
マッチングアプリでは、他の悪質なユーザーほど深刻ではありませんが、「実際に会ってみると、写真と大きく異なる」というケースがよく見られます。
基本的に、マッチングアプリのユーザーは複数の写真の中から最も魅力的に見える写真を選び、プロフィールに掲載します。しかし、一部には、過度に加工を施したり、中には全く別人の写真を使用しているケースもあるため、注意が必要です。
相手の写真の不一致が発覚すると、当然ながら失望を感じることになります。さらに、やりとりに費やした時間やデートのために空けていたスケジュールが無駄になるおそれもあります。そのため、できる限り実際に会う前に写真の不一致を事前に見抜くことが重要です。
マッチングアプリを利用する際は、相手のプロフィールや写真に対して注意深く確認し、不審な点があれば警戒することが大切です。信頼できるプラットフォームを選び、個人情報の管理にも十分注意しましょう。
③メンヘラ・ストーカー気質
相手が純粋に恋人や結婚相手を探している場合もありますが、精神的に不安定な傾向のある人には注意が必要です。
中には、出会った相手にストーカー行為を行う人もおり、自宅や職場の場所を知られてしまうおそれがあります。
さらに、SNSのアカウントを特定されたり、執拗な連絡を受けたりすることで、精神的に不安定、またはストーカー傾向のある注意すべき人物に目をつけられると、精神的に強いストレスを受けるおそれがあります。
たとえ一度だけ会った場合でも、こうした迷惑行為につながるおそれがあるため、相手の人間性を早い段階で見極めることが重要です。
④既婚者
ほとんどのマッチングアプリでは既婚者の利用を禁止していますが、利用規約に反して利用する人も見受けられます。
既婚男性の一部は遊び目的で利用し、既婚女性の中には、婚外恋愛を目的とする人もいます。
特に身体的関係を目的とするユーザーは、自分が既婚者であることを隠す傾向があるため、注意が必要です。
多くのマッチングアプリでは既婚者の利用を禁止していますが、独身証明書の提出までは求められておらず、完全に防ぐことは難しいのが現状です。
そのため、相手が既婚者である可能性があると感じた場合は、早い段階で深入りを避けるのが賢明です。
【男性向け】マッチングアプリに潜む要注意人物一覧

マッチングアプリの女性会員の中には、以下のような要注意人物が潜んでいます。
どの要注意人物も恋人探しをしている男性会員の純粋な気持ちを欺こうと企んでおり、警戒すべき存在です。
それぞれの概要を詳しくお伝えします。
ぼったくりバーへの誘導
マッチングアプリの女性会員の中には、法外な料金を請求する「ぼったくりバー」の関係者が紛れているケースがあります。彼女たちは自分の職業を隠して、マッチングした相手をそのような店に誘導します。
多くの場合、「男性が奢る」ことを前提にデートが進むため、高額な料金を提示されても、女性に負担を求めることはできません。
会計時に女性が姿を消すなどして、男性がやむを得ず高額な費用を負担するケースもあります。
マッチングアプリを利用する際は、相手の言動に注意を向け、不審な点があれば警戒することが重要です。信頼性の高いプラットフォームを選び、デートの場所や費用についても、事前に慎重な検討が必要です。
キャバクラ・コンカフェ・風俗店などの勧誘
キャバクラ、コンセプトカフェ、風俗店などに勤務する女性が、自分を指名する顧客を獲得する目的でマッチングアプリを利用しているケースがあります。
多くの場合、メッセージのやり取りで「仕事が忙しいので、ぜひお店に来ていただけませんか?」といった誘い文句で来店を促すケースが見られます。
また、短時間のカフェデート後に「そろそろ仕事に戻らなければならないので、続きを楽しみにしていてください」といった形で来店を促すケースもあります。
どれだけお店に通っても、相手はアプリで知り合った男性と恋愛関係を築く意思はなく、最初から自身の営業成績を上げることを目的にマッチングアプリを利用しているにすぎません。
タダ飯目的
マッチングアプリを利用する女性会員の中には、男性に食事や飲み物を奢ってもらうことを主な目的とするユーザーも存在します。特に裕福な男性をターゲットとし、高級レストランでの食事を目的とする人もいるため、注意が必要です。
仮にデートが「男性が奢ること」を前提としていたとしても、相手に恋愛関係を築く意思があるかどうかは明確ではありません。プロフィール情報やメッセージのやり取りから相手の真剣度を判断できない場合、無料の食事を目的としている可能性もあるため、慎重な対応が求められます。
【女性向け】マッチングアプリに潜む要注意人物一覧

マッチングアプリには、純粋に恋人を探す女性をターゲットとした以下のような悪質な男性会員が存在します。
それぞれの概要を詳しくお伝えします。
ヤリモク
「マッチングアプリには、いわゆる『体目的』の利用者が多い」という話を一度は聞いたことがある人も多いでしょう。確かに「〜だらけ」という表現は誇張かもしれませんが、実際に多くの男性が恋愛関係を前提としない目的でマッチングアプリを利用しているのは事実です。
ある調査によると、マッチングアプリの女性ユーザーの約70%が「体目的の男性と出会った経験がある」と回答しています。
中には、先に身体的な関係を持ち、その後に真剣な交際へと発展するケースもあります。相手の人間性や恋愛に対する真剣度を十分に確認するまでは、慎重に行動し、安易に関係を深めないよう心がけることが大切です。
ホストの勧誘
キャバクラへの勧誘を目的とする女性会員がいるように、ホストクラブへの勧誘を目的とする男性会員も一定数存在します。多くの場合、メッセージのやりとりの段階でお店への来店を促すため、実際に会うまでに至る可能性は低いと考えられます。
真剣に出会いを求めていないユーザーと関わっていると、貴重な時間を浪費してしまう可能性があります。ホストクラブで働く男性の多くは、特徴的な外見をしていることが多いため、写真からある程度見極めることができれば望ましいでしょう。
マッチングアプリの要注意人物のよくある言動・特徴

マッチングアプリに潜む要注意人物の、具体的な言動や特徴を解説します。
これらの特徴が見られるユーザーは要注意人物の可能性が高く、警戒すべき存在です。
それぞれ詳しく解説します。
すぐに会おうとしてくる
やり取りの初期段階で会うことを提案してくるユーザーには注意が必要です。彼らは、勧誘や「ぼったくりバー」への誘導、一時的な関係や無償の提供を目的としている可能性があります。
真剣に出会いを求めているユーザーの場合、メッセージのやり取りを通じて、相手の人柄や相性を見極めようとします。一方で、注意すべき人物は、実際に会わなければ目的を達成できないため、早い段階で会おうとする傾向があります。
真剣に出会いを求める場合でも、実際に会ってみないと相手のことは分からないものですし、会うタイミングの適切さについての判断は人それぞれです。とはいえ、数回のやり取りだけでデートを約束するのは、時期尚早である可能性もあります。
すぐにLINE交換を求めてくる
マッチング直後にLINEの交換を求めるユーザーは、不適切な目的を持っている可能性が高いと考えられます。
多くの場合、こうした人物は自らの目的が不適切であることを認識しており、通報されて運営から措置を受けることを避けようとします。そのため、不信感を抱かれる前にLINEへ移行し、その後、アプリ上で相手をブロックするケースが見られます。
中には、「アプリの有料会員期限が切れそう」といった理由でLINEへの移行を提案する男性も見受けられます。しかし、課金を避ける男性との恋愛に不安を感じる女性もいるでしょう。
連絡先の交換は、実際に会い、信頼関係を築いた上で行うのが望ましいでしょう。
載せている写真の枚数が少ない
アプリのプロフィールに1~2枚ほどしか写真を載せていないユーザーは、写真を多く掲載できない、何らかの事情がある可能性があります。
- 写真を過度に加工しているため、他の写真で印象が崩れるのを避けたい
- 顔バレを避けたい既婚者や、恋愛を目的としない利用者
- 他人の写真を無断で使用している可能性がある
上記の理由から、写真の掲載枚数を抑えていることも考えられ、一定の注意が必要です。
身バレを避けたい、ルックスに自信がない、日頃から写真を撮る習慣がないなど、それぞれ事情を抱えている人も少なくありません。
一概には断定できませんが、写真の枚数が少ないユーザーには、一定の警戒心を持って接することが望ましいでしょう。
必要以上に写真を求めてくる
顔がはっきり分かる写真を掲載しているにもかかわらず、必要以上に写真を求めてくるユーザーには、注意を払う必要があります。
写真を悪用しようとしていたり、異性としての価値を見極めようとする、恋愛を目的としない利用者である可能性も考えられます。
顔が分かる写真をプロフィールに掲載していない場合は、マッチング後に写真の送付を求められることがあります。相手に他に不審な点が見受けられない場合は、写真を送ることで、誠意が伝わる場合もあります。
セクシーさを強調した写真を載せている
セクシーさを過度に強調した写真を掲載している女性会員には、注意が必要です。
ぼったくりバーへの誘導やキャバクラなどへの勧誘を目的としているユーザーは、性的な魅力をアピールすることで相手の関心を引き、誘導しようとする傾向があります。
セクシーさは女性の魅力の一部であるとはいえ、恋活・婚活を目的とした場で必要以上に強調することは適切ではありません。
胸元の開いた写真などを掲載している女性会員には、十分な警戒が必要です。
早い段階からタメ口で話してくる
マッチングして間もない段階で、いきなりタメ口で話しかけてくるユーザーには、一般的なマナーに欠ける可能性があると考えられます。
恋愛を目的としない利用者である可能性もあれば、単にフランクな性格である場合も考えられますが、タメ口でのコミュニケーションは、恋活・婚活の場では不適切な印象を与える可能性があります。
通話やデートの場でくだけた言葉遣いになることは、心の距離が縮まった証と捉えることもできますが、メッセージの初期段階でタメ口を使ってくる相手には、注意を払ったほうがよいでしょう。
遅い時間にデートに誘ってくる
終電まで数時間前のタイミングなど、遅い時間帯に集合してのデートを提案してくるユーザーには、何らかの意図がある可能性があります。
恋愛を目的としない利用、いわゆる「ぼったくりバー」への誘導、キャバクラ等への勧誘などを目的としている可能性があるため、警戒が必要です。
遅い時間でなければスケジュールを確保できない事情があるのかもしれませんが、見知らぬ相手と初めて会う時間帯としては、適切とは言い難い印象があります。実際に会う前に一度通話をしてみるなど、事前に信頼性を確認する対策を講じることをおすすめします。
デート場所を指定してきて譲らない
デート場所を指定してきて譲らないユーザーは、ぼったくりバーへの誘導やお店への勧誘を目論んでいる可能性が高いでしょう。
例えば、ぼったくりバーへの誘導を企んでいる女性は「知り合いが働いているバーに行きたい」というのが常套句です。
こちらから代替え案を提案しても否定される場合は、やはり裏があると考えた方がよさそうです。
エリアの指定ならまだしも、マッチングアプリでの初デートで利用するお店にこだわる必要はないでしょう。
マッチングアプリで要注意人物を回避するコツ

前章で解説した要注意人物の言動の特徴を踏まえたうえで、彼ら・彼女らを回避するコツをお伝えします。
上記の4点を徹底すれば、要注意人物の被害に遭うリスクを大きく削減できるはずです。
少しでも不信感を感じたらそれ以上深追いしない
要注意人物の被害に遭わないために最も大切なことは、少しでも不審感を感じる相手には深入りしないことです。あなたは恋人・結婚相手探しを目的にマッチングアプリを利用しているはず。
些細なことであっても、会う前・会ってすぐに不審感を感じる相手と、その後恋愛関係に発展するとは考えにくいでしょう。
マッチングアプリは、多くの異性会員の中から自分に合った相手を探せる場です。少しでも不信感を感じる相手はその時点で見切りをつけて、他の相手を探した方が賢明だといえます。
会うまでは連絡先を交換しない
要注意人物の被害を避けるため、会う前に連絡先を交換しないよう徹底しましょう。
前述の通り、要注意人物の多くは通報を恐れて早い段階で連絡先の交換を求めてきます。
ほとんどのマッチングアプリでは、メッセージのやり取りだけでなく、通話やビデオ通話もアプリ内で利用可能です。したがって、連絡先を交換する必要はありません。
「アプリをあまり開かない」「有料会員期限が切れる」などの理由を提示されることもありますが、それらは相手の都合であり、あなたには関係のない問題です。
相手に合わせる必要はありません。どのような場合でも、会う前に連絡先を交換しないことを徹底しましょう。
アプリ内で通話・ビデオ通話に誘ってみる
相手の人間性や目的を見極めるには、アプリ内で通話・ビデオ通話をしてみるのが有効です。
恋愛以外の目的を持つユーザーの多くは、会う前の余計なやりとりを避けようとする傾向があります。通話・ビデオ通話の誘いに応じてくれるケースは少ないはずです。
音声通話では相手の人間性や性格を読み取れたり、ビデオ通話では写真詐欺を見破れたりするというメリットもあります。
安心して出会うためにも、通話・ビデオ通話を積極的に取り入れていきましょう。
初回デートは「カフェで1時間」を条件として決めておく
マッチングアプリで知り合った相手との初デートは、「カフェで1時間」を自分内ルールとし、それを相手にも伝えることをおすすめします。
相手が裏側にどんな目的を持っていたとしても、短時間のカフェデートでは何もできないはずです。宗教やビジネスへの勧誘やロマンス詐欺を目的としている相手の場合は、数回のデートを重ねて信頼関係を築こうとしているケースも考えられます。
短時間のカフェデートを受け入れてくれたからといって、100%安心するのは危険です。相手のプロフィール情報や会話のフィーリングも加味したうえで、慎重に判断してください。
マッチングアプリで要注意人物の被害に遭った際の対処法

マッチングアプリで要注意人物の被害に遭った際の対処法をお伝えします。
それぞれのケースのポイントを解説します。
【金銭的な被害はない場合】ブロックし、必要に応じて通報する
既婚者やヤリモクの相手と会った場合など、金銭的な被害がない場合は、それ以上相手と関わらないよう関係を断つことくらいしか術がありません。
アプリ上やLINEで相手をブロックし、相手の悪質性に確信が持てる場合は運営に通報してください。
あなたの通報が、他のユーザーを被害から守ることに繋がるかもしれません。会う前にLINE交換をしてしまっていると、おそらくアプリ上では相手からブロックされているはずです。
要注意人物から身を守るためには、連絡先交換は会ってからするよう徹底した方がいいでしょう。
【金銭的な被害を受けた場合】警察に相談する
何らかの詐欺に遭った場合など、金銭的な被害を受けた場合はアプリに通報すると同時に、警察に相談しましょう。
金銭的な被害はなくても、ストーカー被害に遭った場合も同様です。キャバクラやホストに勧誘されてお店に行った場合などは、警察に通報しても対処はしえもらえないでしょう。
ぼったくりバーの被害に関しては、「不当な料金を請求された」だけでは警察は動いてくれない可能性が高いのが実情です。恐喝や暴行を受けた場合は、警察が対処してくれる場合もあります。
まとめ

マッチングアプリには、男女それぞれにさまざまな要注意人物が潜んでいます。
アプリの運営側も会員の安心・安全を守るために尽力しているとはいえ、自分の身は自分で守る必要があるのも実情です。
要注意人物を避けるためには、とにかく少しでも不審な点を感じたら、その時点で身を引くのが鉄則です。
アプリのブロック・通報機能を活用して、自衛するよう心がけてください。アプリ全体でみれば、要注意人物が占める割合はごく僅かであり、ほとんどのユーザーは真剣に出会いを探しています。
運命の相手との出会いを実現するためにも、自分の身を守りつつ前向きに活動していきましょう。
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