「自分らしさ」を考えたことはありますか。ショートヘアが好き、赤色の物が好き、猫が推し…etc．人それぞれ自分らしさは違いますが、そのどれもが本来いくつになっても大切にするべき魅力です。
子どもの頃は好きだと思ったものは何でも素直に好きと言えていたのに、大人になるにつれて周囲の目を考えて「万人受けする思い」を自分の盾にすることは誰にでもあると思います。ですが、長い人生でそれがずっと続くと「自分らしさ」はどんどん失われていきます。大切なものを大切だと旨を張って言える人こそ大人であり、誰よりも人生を楽しんでいるのではないでしょうか。
今回は、そんな「譲れない自分らしさ」を大切にしながら生涯のパートナーを探す活動を応援する婚活サロン“おたえん”の代表カウンセラーである前田様にお話をお聞きしました！オタクの方もそうではない方も、きっと「自分はこれでいいんだ」と思えるインタビューをお届けします。
前田 未希（まえだ みき）
1986年生まれ、埼玉県出身・千葉県在住。
幼少期から漫画やアニメが好きでオタク歴25年！
ペルソナ4のオフ会で生涯の伴侶と出会い、現在は2児の母としても奮闘中。
気分を上げたいときの愛読書は『ハイキュー！！』。
現在は中華BLの沼にハマりながら家事育児仕事の傍ら推し活も楽しんでいます。
オタクだって結婚できる！オタクだから、結婚できる。
編集部オタクのための縁結び婚活サロン、とても分かりやすく良いお名前ですね！前田様ご自身で立ち上げられたサロンなのでしょうか。
前田様はい、私が個人で立ち上げました。小学生の頃からずっとアニメなどが好きで、夫とも好きなゲームのオフ会で出会ったんです(笑)
編集部素敵な縁ですね！ご自身がオタク同士で結ばれているというのも説得力がありますね。好きなことを「好き！」と主張するのは大人になればなるほど難しいですが、そこをずっと好きなまま結婚していいんだよ、と言ってもらえるのはオタクの皆さんにとっては心強いと思います！
前田様そう言っていただけると嬉しいです！私自身、子どもが2人いるのですが上の子も好きなものを楽しんでいるので、親子で推し活を楽しんでいる感じです(笑)
編集部素晴らしいです！ホームページでは「オタク女子のための」と拝見しましたが会員様は女性限定でしょうか。
前田様現在は女性の方限定で運営しています。
編集部では、こちらの立ち上げの経緯についてお聞きできますか。
前田様私は元々イメージコンサルティングのサロンを経営しており、そちらもオタク女子限定のサロンだったんです。その中で婚活をしたくて自分に似合う色を知りたいという方もいました。ですが、やはりオタク界隈の方というのは出会いの場がなさ過ぎるんです。オタクの方たちは引っ込み思案な方も多くどこで知り合えばいいか分からないという声も聞いていました。私自身も夫との出会いはオフ会でしたが、たまたまそういう場があっただけでコロナの時にはそういったイベントもなくなりましたから、ますます出会う機会が減ってしまったんですね。「オタクが結婚したいと思ったらどうしたらいいんだろう…。」と考えたとき、「自分でその場を作ればいいんだ！」と考えたんです。アプリを使うという方法もありますが、やはり不特定多数の方と出会える場ですから、純粋なオタク女子の方たちは嫌な思いをする可能性もあり、安心して出会ってもらえる場を作りたいと思いました。彼女たちは恋愛経験が少ない方も多いので、あまり勝算がないと思いこのサロンを立ち上げました。2021年にIBJに加盟し開業したので、現在丸3年が経ち4年目に突入したところです。
編集部様々な資格もお持ちですし本当に信頼できるカウンセラーさんだと感じます。皆さん、オタクとして活動しながらも将来誰かと生きていきたいと考えていらっしゃるのが素敵です！推し活のような趣味を楽しむことは、一人でいた方がずっと活動もしやすいですが、それでもしっかりと将来を見据えていらっしゃるのは良いことですね！
前田様本当にそう思います！皆さんとても可愛らしく魅力的な方ばかりです。
編集部オタクのための…ということですが、マッチングされる方もお相手はオタクの方であることが多いんでしょうか。
前田様実はそうでもないんです！当サロンでは入会後にプロフィール作成を最初に行うのですが、そこに好きな漫画やアニメなどを書くので当然オタクの方とマッチングする可能性も高いですが、半分ほどのカップルはお相手がオタクではないんです。
編集部そうなんですね！それは少し意外ですが、オタクであることを受け止めてくれる方も多いんですね！
前田様本当にそうです！ですが、令和のこの時代みんな何かしらのオタクではないかな、とも思っています。ひと昔前のような「オタクか～…」というような風潮もほとんどなくなりましたよね。『鬼滅の刃』のように社会現象になるほどの作品も出ましたし、そういった雰囲気はなくなったと思っています。
編集部私もそう思います！10年ほど前は「サブカル」なんて言葉で語られることもありましたが、日本のアニメや漫画は世界中で高い評価を得ていますしもはやジャパニーズカルチャーですよね。皆さん婚活も推し活も楽しみながらされているのは素晴らしいですね！
デートより推し活優先！？そんな悩みも素直に言える。
編集部ではおたえん様の強みや魅力はどんなところだと思われますか。
前田様やはりオタクならではの悩みに応えられるという点ですね。当サロンには仲人が2人在籍しているのですが2人ともオタクなんです。なのでオタクの方たちの気持ちも分かりますし、オタクが婚活で悩むポイントにも理解があります！
編集部オタクならではの悩み、というと具体的にどういったことでしょうか。
前田様たとえば、好きな作品の舞台のチケットが思ったより取れてしまい、お見合いがなかなか入れられないと言われれば「それは行ってきて！でもその代わりに次の月はちょっと頑張りましょう」と声をかけたり、同人誌を書いている方なら原稿の締切に間に合わないから婚活をセーブしたいなど、そういった理由もダイレクトに伝えてもらっています。
編集部まさにオタクの味方ですね！それを相談できるサロンはそうそうないと思うので、皆さん本当に心強く思われていると思います。営業時間なども特に決められてはいないのでしょうか。
前田様そうですね、基本的に私が起きている時間が営業時間という感じです(笑)起きている間はLINEも返信しますし手厚いサポートは欠かしていません。SNSもずっと張り付いているので(笑)いつでも返信が来る、というのは強みの一つかもしれません。
自分の世界に引き込むのもアリ！オタクならではのデートエピソード♡
編集部では、これまでの会員様で特に印象に残っている方はいらっしゃいますか。
前田様ある女性のお話しですが、その方はそれまで恋愛経験がない方だったんですね。それ故に自分の意見をお相手に伝えるのが苦手で、自分が我慢すれば上手くいくんだという感じになってしまい、少しこじらせてしまっていました。ですが、そのままではやはり交際は上手くいかないことが多かったんです。真剣交際のステップまでいったけれども自分の意見が言えなさ過ぎてお相手から断られてしまうこともありました。そこで改めて面談を行い、少しずつでいいからしっかりと自分の意見を言わないと結婚は難しいかもしれない、結婚したら一緒に暮らすんだからずっと自分が我慢し続けることになる、という話をしました。するとその方も納得してくれて、次の交際から少しずつ意見を言う練習を始めました。たとえば、今日はパスタが食べたい、デートではここに行きたいなど要望を伝えるところから始めて少しずつ上達していきました。するとその後すぐにぴったりと合う方と出会われて成婚されました！
編集部素敵ですね！自分の苦手を克服して頑張る姿勢がきっとお相手にも響いたのでしょうね。オタクの方たちは好きなジャンルについてなら何時間でも話せるという方が多いと思いますが、やはりコミュニケーションは少し苦手、という方が多いのでしょうか。
前田様そうですね、コミュニケーションが苦手な方はとても多いです。ですが、皆さんお話をするとしっかりと改善しようと努力してくれるので、結果的に成婚に至る方が多いです。他には、その方自身はコスプレが好きないわゆる「レイヤー」だったのですが、マッチングしたお相手の方はオタクではないノーマルの方だったんです。交際を進めていたんですが、やはりその中でもストレスが溜まることもあるんですね。その方もストレスが溜まってしまいデートへのモチベーションが下がってしまったことがありました。そこで、どうしたかと言うと「このストレスを発散するためにはコスプレイベントに行くしかない！」と思われたようで、何とお相手の方を誘ってコスプレイベントへ行かれたんです！
編集部ノーマルな方をですか！？すごい勇気ですね…！
前田様担当仲人も最初は止めました(笑)ですが、心は変わらず「行く！コスプレしたい！」となったようでお2人で楽しまれたようです。お相手の方は渋々付いていくという感じではなく「僕はコスプレ界隈のことは全く分からないから逆にどういものなのかを見てみたい」と言われていたようです。
編集部すごく心の広い方ですね…！
前田様本当にそうですよね！しかも、女性がされたコスプレは女性キャラのものではなく男装だったんです(笑)
編集部すごく攻めてますね！自分の世界に引っ張っていけるというのはすごいです！コスプレイヤーの方のコスプレは本当にどなたも完成度が高いですし、これもジャパニーズカルチャーの一つだと思っています。
前田様まさにそうです！あれはもはや芸術だと思っています！
申し込みボタン”も共同作業で。徹底した成長を見守るサポート。
編集部では、実際に会員の皆様から特に評価されているポイントはどこでしょうか。
前田様やはり先ほど申し上げたレスの早さに、いつでも話を聞いてくれるという点については評価を頂いています！もちろんどんな深夜帯でも、というわけではありませんが実質12時間ほど営業しているような状態なので夜間にzoomでお話を聞くこともあります。皆さんやはり夜に向けて気持ちが沈んでいくことがおおいので、23時からお話することもあります。また、私は現在38歳なのですが会員の方も30代の方が多いんですね。同世代ならではの相談のしやすさというのもあると思います。仲人というポジションはどうしても上からの物言いになりがちですが、想像していた感じと全く違ったと言われることは多いです。
編集部特に女性は女性に話を聞いてほしいと思う方も多いでしょうから、そういった点も安心感がありますね。ちなみに成婚率は出されていますか。
前田様成婚率は様々な計算方法があるのですが、全退会者数を母数、成婚者を分子とした場合の計算では65％となっています。
編集部とても高い数字ですね！成婚に至りやすい方というのはどういった方でしょうか。
前田様やはり一番は素直に人の話を聞ける方、そして受け身ではない方です。素直という点についてはオタク女子はほぼ全員共通しています。とても純粋な方が多いですから、こちらのアドバイスを素直に受け入れて改善しようと努力してくれる方がほとんどです。ですが「自分から申し込みをする」「お見合いを受ける」ということに関しては苦手な方が多いです。
編集部入会時は不安な気持ちを抱えている方も多いですよね。
前田様そうですね。自己肯定感が低い方も多く、断られたらどうしようという思いからお見合いを申し込むボタンを押すのも一苦労という方もいます。「断られて当たり前みたいなものだから、作業のように押してごらん！」と焚きつけているんですが(笑)そういった方は、ご飯を一緒に食べに行ったりしてその場で一緒に申し込みボタンを押したりすることもあります。
編集部二人三脚を超えるくらいの関係性がありますね！本当に一人ひとりに寄り添ってサポートされているのがよく分かります。
前田様そこは徹底してサポートするようにしています。ですが、皆さんやはり成長されていきます。少しずつ自分で活動を進められるようになり成婚されるその姿を見るのが本当に嬉しいです！
編集部大人しかった方が成長されてお相手を見つけていかれる、その過程を間近で見られる素敵なお仕事ですね！
前田様まさにそれがこの仕事の醍醐味です！逆に成婚に至りにくい方というのは、こちらの提案に対して「それはできない」というようにシャットアウトしてしまう方はやはり難しいです。
編集部それは婚活に限らず仕事でもプライベートでも同じことですよね。大人になればなるほど傷つくのは怖いですから、一つ一つのステップを乗り越えるのが大変だと思います。ですがそこを乗り越えて幸せを掴まれている、こんなにハッピーなことはありませんね！
前田様心からそう思います。会員様の中には過去の出来事から心にトラウマを抱えていらっしゃる方もいます。昔はオタクというだけでクラスの中でも変な目で見られたり、いじめの対象になるということもありました。ですが、せっかく誰かと幸せになりたいと思って来られたわけですから、そんな過去は一旦置いてきてもらって前を向いてほしいと思っています！
編集部そうですね。それまでの人生で皆さん様々なご経験をされてきていると思いますから、一人ひとりの話を聞くことで必要なサポートが分かるんですね。本当に、「ちょっと手助けしたい」という気持ちだけではできないお仕事ですね。
前田様そうなんです！最初は気軽に始めたんですが、全然気軽にはできなかったです(笑)
知ってほしいのは、その人自身。オタクだからこその“NG”な話題。
編集部カップリングされた方についてですが、オタクの方同士のカップルだと最初の話題も始めやすいかと思いますが、お相手がノーマルの方の場合はどういう話をされるんでしょうか。
前田様実は、オタク同士でもそうでなくても自分が好きな作品の話はあまりしないように伝えているんです。そこで仲良くなってしまうとそれは「オタ友」になってしまうんですね。友達を探しに来ているのではなく、生涯のパートナーを探しに来ているわけですからその人自身の話を聞かなければなりません。そこは徹底してほしいと思っています。その人がこれまでどういう人生を歩んできたのか、結婚生活に対してどんな価値観を持っているのか、子どもは欲しいのか、結婚後は女性に家にいてほしいのかなど粒さなことも確認が必要だと思っています。
編集部結婚相手と一緒に舞台に行く仲間は違いますよね。推し活にどれくらい時間を割いても許されるのか、それを確認するのも大切ですね！
前田様そうです、そういった生活ペースを知ることも大切です。
編集部少子高齢化が叫ばれる昨今ですが自分から動いて結婚相手を見つけるというのは、とても尊い行為ですね！
前田様本当に尊いです！入会から成婚まではおおよそ1年以内という方が多く、それ以上継続されるとどうしても疲れてきてしまいます。相談所での婚活は長期戦ではないのでできるだけ短期決戦を目指してほしいと思います。
編集部では、昨今の相談所業界についてトレンドが変化してきたと感じられる部分はございますか。
前田様若い男性の会員様が増えているように感じます。相談所と聞くと結婚に苦労している方が入会する、というイメージがあるかもしれませんが最近はもっとカジュアルに安全なアプリのような感覚で入会される方が多いのかなと思います。20代・30代前半の若い世代の方だとタイパを意識して効率よく結婚したいという方が増えている印象です。
編集部最近は社内恋愛もハラスメントの観点などから減っていると聞きますし、結婚相談所への見方も今後は変わってくるでしょうね。普通に恋愛していると交際に2年くらい費やして結果、結婚できるかどうかは分からないですしね…。
前田様そうです！もちろん結婚を考えていない方であればそれでも構わないかもしれませんが、やはり女性であれば子どもを産む年齢もありますし本当に結婚したい！と思っている方は最初から相談所へ来られてもいいのかなと思います。
オタク女子の婚活の拠りどころに。“好き”を守りながら結婚しよう！
編集部オタクの方ならではの結婚式のエピソードはありますか。
前田様たくさんありますよ～！(笑)当社の会員様では『刀剣乱舞』というゲームが好きな方がとても多いんですが、作品内に出てくる刀でケーキ入刀をしたり、結婚式の前撮り写真でお2人の間に推しキャラのぬいぐるみがいたりと個性豊かな演出が多くて見ているだけで楽しいですよ！
編集部ぬいぐるみ可愛いですね！思い出は2人だけではなく推しとも共有したいですよね！では、現在描かれている今後の展望についてお聞きできますか。
前田様まずは当社の認知度を高めることです！オタク女子の皆さんが今後の人生を考えて結婚を検討されたときに、まずうちに来てもらえるように知ってもらい、たくさんの幸せな縁を結んでいきたいです。また、現在は女性限定にしていますがやはりお相手がいないと成立しない事業なので今後は男性の方の入会も検討しようかなと考えています。オタク女子を求めている男性も必ずいらっしゃると思いますので、需要はあると思っています！
編集部オタクではなくても、単純に人見知りで…という方はあまり積極的な方よりも少し穏やかに活動されている方の方が合うかもしれませんしね。では、最後にこれから婚活を始める方へのメッセージをお願いします！
前田様オタクを止めないでください！絶対にオタクを楽しんだまま結婚できるので、好きなものは好きなままでいてほしいです！私たちが一生懸命サポートしますので、自分の気持ちを大切にしてほしいです。オタクを止めてしまうと自分自身も楽しくなくなります。その人が楽しくなければお相手も楽しくないでしょうから、幸せになるためにもオタクのままでいてほしいなと思います！
インタビューまとめ
「もういい年だからこういう趣味も卒業しなきゃ…」多くの人が一度はそう思ったことがあるかもしれません。ですが、自分にとって大切なものは人それぞれ違います。仕事や家族が大切なひともいれば、とにかく趣味を楽しみたい！推し活ができなきゃ生きてる意味ない！そんなふうに思われる方もいるでしょう。
そんな純粋な気持ちを持ったまま誰かと楽しく生きたい、その思いをしっかりと受け止め幸せになるための活動を応援してくれる、それがこの「おたえん」です。人生を楽しむために必要なものを諦めたくない、結婚したって子どもができたって、自分らしくいるために必要なものは変わらない、変えたくない。
そんな思いで婚活を頑張りたい方は、真っ先にこのサロンの扉を叩いてください。オタクだからこその悩み、譲れないものをこの先もずっと大切にすることができますよ。
オタクのための縁結び婚活サロンおたえん
プライベートサロン：東京都東池袋（最寄り駅/池袋駅より徒歩12分）
定休日：不定休
営業時間：10時～21時
サイトURL：https://www.otaen.net/
コメント