悩み事や相談をしたい時にアドバイスを求めて利用されることも多い占い。
そのルーツやメソッドは占い師によってそれぞれ異なりますが、科学的な根拠を示すことが難しいジャンルだけに、それを悪用して利用者を騙すといったケースも絶えません。
そんな占い師詐欺について解説します。
占い師詐欺にはどんな特徴がある?
占い師詐欺にはどんな特徴があるのか解説します。
占い師に関する情報が少ない
一般的に、有名で人気のある占い師やサイトはそれを象徴するような有名な占い師の先生が在籍しています。
そうした占い師の技術や能力を売りとして人を集めているわけですが、簡単な占い詐欺サイトでは有名な占い師などは当然おらず、また下手に騙ってしまうと訴えられてしまう可能性もあるため、占い師に関しての情報は濁していることが多くあります。
サイト名やURLが頻繁に変わる
サイトの名前やURLが目まぐるしく変わるのも占い詐欺の特徴です。
通常、安定して相談を受けるには知名度と信頼性が大事であり、リピーターがいつでもアクセスしやすいようにURLを何度も変更することは、そうあることではありません。
やむを得ない事情やサーバーの管理会社などの都合で変更になることもありますが、短期間で頻繁に変わる場合には注意が必要です。
またサイト名も同様で、お店の看板である屋号を簡単に変えてしまうことは普通ならばあり得ません。
むしろ信頼を失ってもいい、逆にマイナスをゼロにリセットするという考えで変えている可能性のほうが高いと言えるでしょう。
謎の記号、造語が多い
占いにおいてオリジナルの名称、造語が多いことも珍しくはありませんが、あまりにも意味不明であったり、軽々しい造語を使っている、また謎の記号などを思わせぶりに書いている場合も注意が必要です。
返信をさせるためのあえての造語かもしれません。
金運に関する鑑定が多い
占いにおいて金運の相談も定番の一つなので、それだけで問題ということはありませんが、なぜ占い詐欺に金運の話が多いのかというと、金運への不安を煽ってさらなる支払いを促す目的であるためです。
たとえば「金は金が呼んでくるもの」とか、「使うほど流れが良くなる」など、使うことを積極的にすすめるような占い結果は、課金をしやすい心理状態を作るためのものである場合も少なくないので注意が必要です。
法人の住所が海外にある
日本の占い師であれば、その拠点は日本にあることが普通です。そのほうが普段の活動や法律的な問題でも対処がしやすいためです。
色々な国から相談を受けており、世界中を駆け回っているほどの占い師でもなければ、海外に拠点を置くメリットはほとんどないと言えるでしょう。
利用規約が悪質
もしも詐欺事件などになった場合、サイトの利用規約は重要な証拠になりえます。
そのため、悪質なサイトでは言質を取られないように、また裁判で有利になるような文言が書かれていることが多いです。
たとえば利用規約を自分の都合で自由に変えられるとされていたり、退会に関して一定期間が必要であったり違約金の厳しい規定があったり、また退会そのものに関する記載がないこともあります。
他にも鑑定師とのやり取りを自由に削除できる権限が記されているなど、会員登録の際には利用規約に同意している扱いになるので、裁判では不利になってしまう可能性があります。
登録をする前に、利用規約にはきちんと目を通しておくといいでしょう。
占い師詐欺はどういう手口を使ってくる?
占い師詐欺が、どういう手口を使って騙してくるのか解説します。
不安を煽ってくる
悪質な占いの定番は、まず不安を煽ってくることです。占いに頼る人の多くは悩みごとを抱えていたり、相談したいことがあります。
当然そのことで不安になるようなことを言われれば、さらに心配になってアドバイスが欲しくなりますよね。
そうしたことが占い詐欺の狙いで、精神的にも落ち着かなくなり、その状況を脱するためならば大抵のことはしてしまうようになった人は絶好のカモです。
期待を煽ってくる
逆に不安ではなく期待を煽ってくるケースもあります。
不安ばかり煽りすぎてしまうと諦められたり、見切られてしまう可能性もあるので、そうした兆しが見える相手にはその相談事に対する期待を煽ってさらなる課金を迫ります。
占いで良いことを言われたら、その先を聞きたくなってしまうことも多いですよね。そうした心理を利用しているのです。
結果をなかなか教えてもらえない
占いをしてもらったなら、まずは結果を知りたいところです。しかし、狡猾な占い詐欺ではすぐに結果を教えるということはありません。
特に初回は無料としておきながら課金が高めに設定されていたり、電話占いなど時間で料金が決まっている場合には、そうした「先」があるほど相手にとっては儲けとなるわけです。
勧誘がしつこい
占い詐欺は、いつかバレるかもしれないという前提で数を多くこなすことも特徴の一つです。
一人を深くはめるのではなく、出来るだけ多くの人間からざっと稼いで、大きな問題になる前に引き上げていきます。
先に触れたサイト名やURLを頻繁に変えるのもそのためで、騙せるうちにたくさん稼いでおくというのが彼らの考えです。
そのため良心的な占いではあまりない、課金させるための勧誘メールなどがしつこい傾向にあり、返事が来る確率をできるだけ上げて、引っかかってくる人間だけを相手にするのです。
占い詐欺の被害で返金はされるの?
占い詐欺の被害に遭う人は多く、弁護士事務所などでも多くの相談が寄せられているといいます。
一般的に、詐欺事件でははっきりと騙されたという証拠が必要になります。
たとえば占いの場合は、水晶を非常に高額で買わされたり、利用規約と異なる内容で料金が発生した場合などには返金を求める訴えを起こすことも可能です。
占いとはもともと当たるという保証の無いものであり、神社やお寺のお守りなどもそうですが、精神的な支えとすることそのものが目的とされることも多く、「高額の支払いをしたのに占いが当たらなかった」ということを根拠に返金を求めることは難しいのです。
一般常識に照らし合わせて法外な値段で買わされたものでも、それが本人が納得して購入したものであれば、相手に拒否されれば返金の義務は生じないということがほとんどです。
明らかに規約と異なる請求をされた場合などは別として、占いに関して自分の意思でお金を払っている限り、返金を求めるのはなかなかに難しいことだと言えるでしょう。
詐欺に騙されないためにはどうすればいい?
占い師からの詐欺に騙されないためにはどうすればいいのか解説します。
利用規約をしっかりと読む
会員登録をする前には利用規約に同意していることが、法律でも定められています。
大抵の利用規約は非常に長いので読むのは大変かもしれませんが、騙されないためにもしっかりと目を通しておきましょう。
先にも触れたように、詐欺の場合は明らかにおかしい項目が載せられていることも珍しくありません。そうした悪質なサイトを見抜くのにも利用規約の熟読は役立ちます。
そのサイトの口コミなどを調べる
現在、ほとんどの商業サイトには口コミというものが存在しています。口コミサイト以外でも掲示板など情報交換できる場は多くあります。
問題のあるサイトであれば口コミで厳しく言われていることも多く、逆に優良サイトでは好意的な口コミも多くあります。
もちろんサクラなどの問題もありますが、サクラだけで悪い評判を完全に防ぐことは難しいので、事前の情報収集もしっかりとしておくと良いでしょう。
有名サイトを利用する
しっかりとした占いサイトであれば運営期間も長く、多くの利用者の間で評価が安定しているものです。
そうしたサイトだけの利用であれば詐欺にあうこともまず無いのでしょう。
とにかく詐欺は避けたいという人は、少なくとも悪質なサイトの見分け方に慣れてくるまでは、そういった有名サイトを利用しておくのが無難です。
また優良サイトを使い慣れることで、悪質サイトの違和感にも気づきやすくなるので初心者にはおすすめです。
占いを盲信しない
根本的なことですが、あくまで占いとはアドバイスであり、不安や悩みに対する指針を与えてもらう方法の一つです。
また結果も絶対ではなく、その占い師による鑑定がそうであったということにすぎません。
こうした結果を参考にすることも大切ですが、あまりに盲目的に信じすぎてしまえば、それは騙す側にとって簡単なカモになります。
占いはあくまで参考の一つということにして、信じすぎないことも大切です。
最後は自分で決めること
人生における決断は、最後は自分自身でするものという意識は忘れないようにしましょう。
自分のことに最終的に責任を取れるのは結局は自分自身であり、占いの先生がどんなに信頼のおける人であったとしても、相手の人生まで責任を取ってくれるわけではありません。
それは別に悪いことではなく、自分のことは最後は自分で決めるしかないということです。
困った時に誰かに依存してしまうのは楽ですが、判断まで人に委ねるのは良くないことです。
最後は自分で決めるものという意識を持っていれば占いに頼り過ぎず、騙されてしまうことも減るでしょう。
占い師の詐欺についてのまとめ
占いに頼る人の心を利用して、悪質な詐欺を行う人間がいるのも事実です。
しかし悪いのはそうした人間であって、占いそのものに問題があるわけではありません。
一人で考え抜いてもどうにもならないような困った時に、占いなど人知を超えるものにアドバイスを求めるのも、人として自然な感情の流れでしょう。
大事なのは悪意を持った人間の罠にはまらないことです。十分に注意を払いながら、気持ちよく占いを利用していきたいですね。