このページで分かること
占いに隠された心理学を理解すると、もっと楽しく占いを理解することができます。それでは早速チェックしていきましょう。
目次
ストックスピールってどういうものなの?
ストックスピールとは会話のうえで誰にでも当てはまることを、相手の事実をあたかも言い当てたように提示するテクニックです。 たとえば「あなたは過去に人に嘘をついて人を傷つけた経験がありますよね?」と聞かれると、誰しも一つや二つ心当たりがあるはずなので「ギクっ」とします。 これはストックスピールに該当するでしょう。 相手のことを詳しく知っているかのように話すテクニックということを考えると心理学に詳しい人の場合だと「コールドリーディング」と混同する人もいるかもしれません。 しかしコールドリーディングとは「事前情報がないけども、その場で観察したことから得られた情報を手がかりに相手を見透かす」点に重きを置いてるのに対して、ストックスピールは「誰にでも当てはまるような内容」を事前にストックして利用するため、厳密にいうと異なるのです。実はストックスピールは占いで利用されている
相手の心を読んだように見せかける話術がストックスピールなので、このテクニックは占いでよく利用されます。 なぜならストックスピールを利用すると「相手は私のことを理解して分かってくれている」と気持ちになるので信頼を得ることができるからです。 占いというのは「本当に当たるのだろうか?」というマイナスの印象からスタートすることが多いのですが、ストックスピールを利用して相手の心を掴むことで、「この人の言うことは信頼できる」という安心感と思い込みを植え付けることができるでしょう。 ここで相手の心をがっちりとつかむことができれば、その先もし間違ったことを聞いてしまったとしても「そんなこともあるよね」「全てが見通せるわけではないよな」と勝手に肯定的に反応してくれるため、その後の占いがやりやすくなるでしょう。またさりげなくストックスピールを使えるようになると会話上手になれるので、もっとさりげなく相手の情報を引き出すことが可能となります。
ストックスピールってどうやって使うの?実例を紹介します
さて、実際にストックスピールを利用したいと思ってもどうやって使ったらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか? しかしストックスピールは身の回りにたくさんのヒントが隠されていて、慣れればすぐに利用することができるのです。そこで具体的にストックスピールを利用した例を紹介したいと思います。
全ての人で利用できるストックスピールの例
- 時々、現実的ではない野望や欲望を妄想してしまうことがある
- 自分に対して厳しくしてしまうところがある
- これまでの選択や行動は本当に正しかったのだろうか?と見つめ直すことがたまにある
- ある程度の変化を好み、必要以上に制限されたりすると窮屈に感じる
- プライベートと仕事では真逆の性格が出てしまうことがある
- 古い薬、飲まなくなった薬を捨てずに持っている
- 読みたいと思いながらも時間がなくて手をつけずにいる本がある
- 時間ができたらやりたいなと思っていることがあるが、タイミングが合わずにずっとできずにいることがある
- 毎号揃えていたけれども、途中で買うことをやめた雑誌や漫画が部屋に置いてある
- ずっと開けていないから何が入っているか把握できていない引き出しがある
- 整理せずに、放置している写真がスマートフォンのフォルダーにけっこうある
- 片方なくしてしまったイヤリングやピアスの片割れを捨てずに持っている(女性のみ)
- 買ったものの、イメージと違う気がして一度も袖を通していない服がクローゼットに眠っている
真面目な人、おとなしい人に利用できるストックスピールの例
- 愛想をよくしてしまうことが多いが、実は内向的で用心深い
- 自分の感情を思わず素直に出しすぎてしまって失敗したことがある
- 最近、昔に比べて眠りが浅くなってきた、質が悪くなってきた
積極的でアクティブな人に利用できるストックスピールの例
- パッと見、自信があるように見えるときでも心の中では不安になってしまうことがある
- 自分の考えがしっかりしていて、根拠なく人の言うことを信じてしまうことはないと自信がある
- 自分の中にはまだ掘り起こされていない才能が眠っていると感じることがある
- 性格に多少の弱点はあれど、それを埋め合わせることができる
- 職場にあなたのことを誤解している上司、同僚がいる
- 自分は万人受けする性格ではないけれど、そういう自分が嫌いではない
- 学校にいたときよりも大人になってからのほうが沢山勉強している
またこれを応用すれば自分ならではのストックを増やすこともできるはずです。
ストックスピールとバーナム効果 両者の違いと使い方は?
ストックスピールとは、誰にでも当てはまることを言って相手のことを理解しているというを示す手法のことでしたね。 そして同じように心理学で利用されるバーナム効果とは、誰でも当てはまるありきたりな言葉が自分だけのことのように感じることです。 両者は似たような印象を受けるかもしれませんが、実際には大きく異なります。しかし異なるからといって全く関係ないというわけではなく、ストックスピールとバーナム効果には大きな繋がりがあります。
ここでバーナム効果を利用することで、「この人は私の一番の理解者だ」と錯覚させることができるわけです。
バーナム効果とは?占いに利用された例や心理!見抜くコツ
「占いは好きだけど、本当に当たるのだろうか?」そう思っている人も少なくないと思います。 実は占いにはバーナム効果という心理状態が上手に利用されていて、それが占...
ストックスピールをビジネスや恋愛で使うと人間関係がうまくいく
人は誰でも「他の人とは違う生き方をしている」と思って生きています。 つまり多かれ少なかれ「自分は他の人と違って特別だ」と思い込んで生活しているのです。 そこを見抜いたふりをしたうえで、自分の心を読まれると、「この人は誰よりも自分の事を分かってくれる」という錯覚に陥り、相手のことを信頼するようになるのです。ビジネス編
例えば後輩に厳しく指導することができないと悩んでいる人に対して、 「後輩の指導って本当に大変ですよね。〇〇さんは自分に対して厳しすぎるところがあるから、なかなか後輩に指摘できなくて大変なんじゃないでしょうか?」 といえば、「どうしてこの人は私のことを見抜いているんだろう?」と思いつつも悪い気はしません。 一生懸命仕事をして大変そうな方には、「最近、考えることが多くて寝れないこともあるんじゃないですか?」といえば、「私の心の悩みを理解してくれる」と信頼してもらうことができるでしょう。恋愛編
ストックスピールは恋愛にも応用することができます。 例えばなかなか自分の感情を出せない相手に対して、「自分の感情を思わず素直に出しすぎてしまって失敗したことがある?」と聞けば、大人であれば思い当たることが一つや二つはあるはずです。 「どうしてこの人は私の過去がわかるんだろう?」とあなたに対して興味を持つこともあるでしょうし、 「相手の前だと思ったことが素直に言えずに誤解されたことがあるんじゃない?」と聞けば、やはり誰しも心当たりがあるはずです。 考えてみれば当たり前のことですが、突然言われると「えっ?どうしてわかるの?」「これまで自分と接した短い時間でそこまで私のことを理解してくれたの?」と親近感を感じてくれることでしょう。実はストックスピールはビジネス、恋愛、そして占いではかなりよく利用されるものです。
占いでよく利用されているストックスピールを見抜くテクニックとは?
占いではストックスピールがよく利用されます。 そこで占いで利用されているストックスピールを見抜く方法について紹介しましょう。占いで利用される場合のストックスピールの特徴は、はっきりした言葉を使わず曖昧な言葉を投げかけて詳細は相手に解釈させています。
たとえば占いにやってくる人は多かれ少なかれ悩みを抱えていることが当たり前です。 そして悩みにはいろいろありますが、おそらく人間関係に悩みを抱えている場合が多いはずです。 そんな相手に「人間関係で悩んでいますね」などの言葉を投げかけると、「当たった!」となるわけです。 恋愛や仕事の悩みであっても、それが人間関係に原因があることは少なくありませんから、当たる確率は大きくなるでしょう。 このように、相手の質問が漠然としていて、複数の意味で捉えることができることはないか?という視点で聞いてみると、かなりこのストックスピールが利用されていることがわかるはずです。ただし見抜いたところで特にメリットはありませんから、ほどほどにしておくのが良いでしょう。
ストックスピールは日常でよく利用されるテクニック
ストックスピールは占いでよく利用されるだけではなく、恋愛やビジネスでも応用できるテクニックです。こういった心理学的なテクニックがあることを知っているだけで、自分が利用することもできますし、見抜くこともできるでしょう。